大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)443 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人永津勝蔵の上告理由第一点について。

原判決が確定したところによると、D、Eらは東京逓信局の係員として、国のた

めにする意思をもつて被上告人らと本件薬品売買契約を締結し、その代金を支払い、

また、被上告人らも国と取引する意思をもつて右契約を締結し、その代金を受領し

たものであること、右代金は、事実上は上告組合の資金より支出されたものであつ

たとしても、被上告人らは、国がその代金を支払うものとして国の機関から受取つ

たものであり、国の債務につき上告組合が第三者の支払をしたものでないから、上

告組合が被上告人らに支払つたものとは認められないというのである。原審の右判

示は、挙示の証拠関係に照らし是認できる。しからば、右のような原審の確定した

事実関係の下においては、右代金が事実上は上告組合の資金より支出されたもので

あつたとしても、上告組合としては、右組合の資金よりの支出に伴う損害につき、

前記D若しくはEまたは国に対し賠償を請求しうるか否かは別として、被上告人ら

に対して本件売買契約の履行または損害賠償若しくは不当利得返還を請求すること

はできないものというほかはない。右と同趣旨の原審の判断は正当であり、原判決

が所論の点につき判断しなかったからといって、判決の結果に影響のないことであ

り、所論の違法は認められない。

同第二点、第三点について。

本件売買契約の買主が上告人であるとは認められない旨および所論共謀の事実を

認め難い旨の原判示は、挙示の証拠により是認することができる。論旨は、ひつき

よう、原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するものであつて、採る

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を得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 朔 郎

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